見てしまうのがホラー映画の怖さだとしたら見てられないのが本作の怖さでそこらのホラーより遥かに怖かった
連想したのは「ジョーカー」
シックオブマイセルフは他に向かず自傷に向かうだけマシかもしれないが、ジョーカーはまだコメディアンになりたいというのがあっただけまだ見てられるというか
本作はとにかく人に気にされたいという主人公が自傷していくので虚しくなった
妄想パートも例えばあり得ない局面で歌を歌うシーンがあるけど、でも彼女は別に歌手になりたいわけじゃなくて結局何者かになりたいけど分からないから表層のイメージだけ
承認欲求モンスターという触れ込みがあったのでSNSの話かと思いきや、それはほぼなくメディアや社会全体の話になっていたのが印象的
SNS程度だと満たされないということなのか
利用しようとしてくるモデルのエージェントは分かりやすいけど、
ただ注目を浴びたいだけという意味で同じ彼氏は(一応)芸術家として扱われ彼女はディナーの席で「この建物誰が設計したんでしたっけ?」と聞いても相手にされない
父親が懺悔するシーンもあるが、やはり彼女個人の問題ではないことは明らか
個人的には承認欲求を解決する一つの手段が他者を応援する推しカルチャーだと思うが、それはそれで問題が出まくりでどうすりゃ良いんだろうね