テッサロニキ映画祭にて。
タイトル出るまでに50分ぐらいあった。こういう奴いるよね映画として面白い。
虚言癖の男が本当の自分と置かれた環境に向き合えるのか?という感じのドラマ。
嘘で人を取り込みコントロールしようとし、嘘で得られるドラッグのような快感にハマってる。
美術館員のユリウスは自分は貴族(金持ち?)の末裔だと言い、世界を旅したことを話す。ボートでセイリングをしようと友人を誘うがセイリング直前にトラブル。
最初のうちはよくわからずに見ているが、劇中の登場人物同様、こいつもしかして?と見ている側も疑惑や違和感を感じるようになる。
SNSにこういうヤツよくいるよね。嘘がバレてるのに必死で取り繕う、都合が悪くなると理由をつけて逃げようとする。
嘘に付き合うほうも大変。たぶんきっとユリウスは根は悪い人じゃないから周囲の人はつきあってくれるんだろう。
でもそれではユリウスはずっとこのままだ。
多分、癖というか脅迫観念に駈られてると思う。嘘がバレる恐怖よりもそれが上回ってるんだろうな。
きっと彼には良くも悪くも大きな出来事は起こってなくて、自分で自分の首を絞めている。新入り美術館員のエリックが自分の醜いこともさらけ出し心を開き正直で対照的だった。