シャカッチ

青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ないのシャカッチのレビュー・感想・評価

3.3
いい話ではある。
思春期の時期っていうのは、自分と友達を初めとする周囲のことでいっぱいいっぱいで、家族のことは当たり前の存在だからこそ、おざなりにしてしまいがちだが、そんな思春期の少年の目線から家族という概念を取り上げるというのは、意欲的に感じたし、内容も良かったと感じる。

ただ…。
この話の要点というか、軸がイマイチ見えないところではあった。家族の存在、特に母との関係にフューチャーしているのは分かるのだが、親を大切にすることを伝えたかったのか、親への感謝を持つことを伝えたかったのか、それとも、その両方というか、受け手の自由なのか…
イマイチ、感情の持って行き方というか、どこに共感すればいいのかハッキリしないという印象を受けた。
劇中の主人公の境遇は、そうそう起こり得ることではないので、やはり、もうちょっと、その主人公のエピソードから、普遍性のあるトピックとしての誘導が劇中のセリフ等でないと、辛い。
原作なら、その辺り、丁寧に誘導してくれるのか…
また読んでみたいところではある。
シャカッチ

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