友二朗

男はつらいよ 寅次郎かもめ歌の友二朗のレビュー・感想・評価

3.7
「お前に幸せになって」

寅さん、父になる。
とらやという場所の奇跡を再確認できる一本。自分がスミレなら幸せでたまらない。

とらや皆で食卓を囲んで、スミレのかもめ唄を聞く。寅さんが邪魔をする。皆で腹を抱えて笑う。なんて平和な1ページなんだろう。

定時制の授業も時代を想うと共に、異様な温かさを感じる。寅さん入るの許可されるのジワる。いつのまにか教室の中心になってしまう寅さん。なんだこの人間。とんでもない魅力と行動力。

先生からすら「寅さん!」と呼ばれ慕われる人間。凄すぎて笑える。

セブンイレブン登場。めっちゃ貴重な映像に見える。しかもスミレがセブンのパートで働く。自分もセブンの夜勤なので愛着が凄い。これ提供なんかな。

英語が出来るさくら、お参りし続けるおばちゃん、勉強ができる博。車・諏訪一家がもれなく全員優しすぎる。

ゲンちゃんから取った寅さんはアレやけど、今回ばかりの喧嘩は寅さん悪くない。

諏訪家引っ越ししたのか!
寅が新居に「行くか!」と言った時のさくらの嬉しそうな顔よ。新居に気遣う寅さん。妹の幸せを心から嬉しがる寅さん。

久しぶりに芯から温かい寅さんとさくらの2人きりの空間、深い関係をじっくり序盤に見せてくれて嬉しかった。子供みたいな気持ちで引っ越し祝を用意したがる寅さん。シリーズ屈指の幸せスタート。

テキ屋仲間のシーン、寅さんの仕草も声も渋くてやっぱり裏側にある影を知る。「金」に追われるという、シリーズには珍しい現実的なダーク展開。友の死を聞き、迷わずその故郷へ赴く寅次郎。

川尻水産イカ加工場。海岸沿いのカラス。なんか今回カメラワークといいBGMといい、めちゃくちゃ薄暗くて渋い。伊藤蘭バリ可愛い。

「ただいま」「おかえり」「お腹空いた?」この幸せを語る寅さん。

決めつけになる部分もあるが、受験、またはテストといった挑戦は日本中の大部分が深く共感できる戦いと苦悩である。あの緊張、絶望、安心。演出としてコスパが良いと改めて気づいた。

その赤いアウター可愛いなあ。
タコ社長の当たり前みたいに裏口回ってくるの、冷静に考えたら今更ジワる。

結婚を打ち明けられた時の、つねさんの刺さるような優しさに尊敬する。

最終は気難しい人間に見える先生が、どうやら物凄く温かく見える。

学校に通えない寅次郎。
真面目に書いた願書の字。

元旦さからの髪型可愛い!!

スミレの恋人が割とぽっと出て、それはいいけどそれまでにその布石が無かったから展開の切り替えに戸惑った部分がある。

あき竹城のクソ荒いラスト笑う。

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おっちゃんいらん事すな魚が逃げるわ!

それはね、お兄ちゃんの部屋!泊まる部屋があると安心でしょ?

お兄ちゃんごめん、私が悪かった、私..

アイツはいつもアンタの事を自慢してたよ

あ、ちょっと待った!あんまり目つきの悪い男に見せるなよ、学生に見せろ真面目そうな。お巡りにしろお巡りに!いやそれも人によるよ!

喜ぶよ!きっと江戸川の土手よ!!

どうだ、詩はいいもんだろう?

ねえ、ここじゃなんだから、スミレちゃんの部屋ででも。
この台詞「スミレちゃんの部屋」と発するさくら。「二階の部屋」ではなく。この何気ない一言がどれだけ嬉しいだろう。

あの、スミレのこと、よろしくお願いします。

母ちゃん、
いいわね、お前は幸せになるのよ。

苦労してんだね、母ちゃん。

ああ英語はいいや、俺アメリカに用はねえから。

あとはボーナスが楽しみなだけ。
キツいなぁさくらさんも!
タコ社長×さくらの空気感も良いな〜。

他に好きな男できたんじゃないか。
アンタ、最低だわ!そんな言い方、最低だわ!
俺のこと、嫌いか?嫌いな嫌いとハッキリ言え。俺このまま函館帰るから。スミレ一緒に暮らしてくれ!お願いだから。
私だってね、アンタのこと嫌いになった訳じゃないんだよ。ホントは好きなんだよ...

ガチャ
スミレ!あ?ダンゴ!?バカ!
ガチャ

あの子のした判断だから、間違っていない、そう思うしかないのよ。

俺が会ったら何するか分からねえよお。バカヤロォ...

寅さん怒らないで、お願い....
怒らない、大丈夫。幸せになれるんだろうなオメエ。
うん...きっとなる...
もしならなかったら、俺は承知しねえぞ、いいな?

さあさ、一杯やろう、いけるんだろ一升や二升!
友二朗

友二朗