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コカイン・ベアのsowhatのネタバレレビュー・内容・結末

コカイン・ベア(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

【パニック映画としては4点、バディ映画としては3点、バカ映画としては2点】


「多数の犠牲者が多彩な死に様を見せてくれる」という、パニック映画の基本はしっかり押さえてます。人体損壊シーンをギャグとして成立させるためには、被害者が「俗物」である必要がありますが、その点、結婚を控えている浮かれたハイキングバカップル、チンピラ3人組、森林警備隊レンジャーと野生動物管理官の二人と、続々と俗物たちが登場して、その死にっプリで楽しませてくれます。唯一救急隊員の男女だけはそこまで「俗物感」がなく、その死が笑いにまでは昇華されない気がします。指が吹っ飛んだりアスファルトで顔が削れたり、思わず「痛ったーっ!」と声を上げて笑いそうになってしまいました。

本作の主役は二組の「バディ」です。

バディその①エディ&ダヴィード
エディは妻をガンで亡くし、幼い息子を父に預けて酒浸りの設定ですが、なんとも湿っぽくていただけません。ただのぼんくらではだめだったのでしょうか。一方相棒のダヴィードは黒人のマッチョで指をふっとばされてもボスへの忠誠とエディへの友情を失わないスーパーガイです。ただのぼんくらではだめだったのでしょうか。エディ&ダヴィードの二人組は設定が特殊すぎて「あるある感」を感じません。

バディその②ディーディー&ヘンリー
賢い中学生女子と賢い中学生男子の二人組。この二人の関係性はよくわかりません。中学生というと異性に対するぎこちなさを感じてしまう年代かと思いますが、この二人はまるで男同士の付き合い方です。「あるある感」を感じません。

ちなみに情け容赦なく人間どもを片っ端から殺しまくる熊ですが、エディとディーディーの二人だけはじゃれつくだけで殺しません。主人公補正がかかっているようです。あと、物語自体の着地点が「親子愛」とか「友情」とかに見えてしまい、ちょっと萎えました。女性監督らしいといえばそうなのでしょうが、個人的にはもっとバカバカしい振り切り方を期待していました。


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