萌えきすとらブログ

レット・イット・ビー ~怖いものは、やはり怖い~(夢判断、そして恐怖体験へ2)の萌えきすとらブログのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

前作より洗練された印象。
低予算映画だが、安っぽさを感じさせないセンスがある。

さて、今回は「前世の因縁」、「聖痕(せいこん)」、「稲荷神社はガチ」、「自殺霊」、「東日本大震災」の5つのエピソードからなる。

自殺しても苦しみから解放されず死んでも自殺を繰り返すという話は霊能力者である宜保愛子先生も言っていたが、繰り返す理由を説明していて興味深かった。

東日本大震災は津波のリアル映像が使用されているので鑑賞時には注意が必要。幸福の科学の布教所が出てきて、さまよう死者には輝いて見えるという話は日蓮宗の修法師の先生から聞いたことがある。どうも私は死者には輝いて見えるようで色んな霊魂を引き連れて先生のところに行っていたらしい。それを落としてもらうのに木剣で叩かれるのが、とても心地良かった思い出がある。

閑話休題。

主人公の恩師が幽霊だと判る過程はネタバレ禁止部分だが、最後に自分の死を受け入れ、弟子である主人公のところに来る場面は、死者が夢枕に立った経験を持つものなら「あ、お別れに来たんだな」と感じられて涙を禁じ得ないだろう。

忘れてはならないのが稲荷神社。昔から知られた話で、お稲荷様の力は強いけど、願いが叶ったら、それ相応の礼をしないと大変なことになると聞かされていた。なので、私は気軽に稲荷神社には手を合わせないようにしている。本作の一番怖いところは、この稲荷神社の使い役を津山登志子さんが演じていたのだが、撮影後に体調を崩され、2023年3月に亡くなったという事実だろう。私は良い映画を作るのに協力したお稲荷様が当然の「対価」だと考えて彼女を連れて行ったのではないかと考えている。

怖いものは、やはり怖い。