ゆ

列車の娘のゆのレビュー・感想・評価

列車の娘(2009年製作の映画)
4.8
思春期の女の子が列車で起こすある事件が集団的無意識に光を当てる。実話を元にした野心的な作品。テレビ、雑誌、新聞、ネットなどメディアの形は変われども人間の想像力や感情などは普遍的であることを淡々と物語る。
登場人物への一定の距離感のある視点。みんな何考えてるかわからないし良いとか悪いとか言い切れないけど善的なところが無くて取り留めなくてチャーミングだった。大雨の夜、掘建小屋で少年は女の傷を指でなぞるけど、その時女の心の輪郭に触れていた。
出頭する場面と少年のイスラムの儀式の様子がスイッチングされるシーンがカッコよくて叫びたくなった。
ゆ