ノラネコの呑んで観るシネマ

しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

3.8
宇宙から降ってきた悪の光を浴びて、松坂桃李演じる孤独な青年がヴィラン超能力者となり、善の光を浴びた超能力しんちゃんが悪事を止めようとする。
クレしん映画としてのアベレージには達していると思うが、物語の着地点が余りにも安易ではないか。
時事問題っぽく描いてるけど、ああいう人は昔から一定数いる訳で、あんな簡単な言葉で救えるものではないと思う。
しかも全部セリフで言っちゃうので、より安く感じるし、ぶっちゃけ説教臭い。
実際に彼みたいな立場の人が観たら、それこそ「見下すんじゃねえよ!」となるのでは。
またせっかくCG手法なんだけど、普段のしんちゃんと話のパッケージがあまり変わらないので、特別感がない。
これなら別に手描きで良いのでは?と思っちゃう。
あざといくらいに大人のノスタルジーで攻め、プレミアム感を演出した「STAND BY ME」は上手かったなと。
全体に普通のしんちゃんで、楽しめるのだけど、せっかく実写の監督が普段とは違う手法で描くのだから、もうちょっと捻ったものを観せてもらいたかったなーと言うのが正直なところ。