ローアングルシークエンスショットがバチボコ決まっとるな。特にラストの殺陣場面があっさり仕上がってて、それが忠太郎の虚無感をより際立たせる働きを見せている。被写体に対して円を描くようにして回るドリーシ…
>>続きを読む1930年に書かれた長谷川伸の戯曲「瞼の母」は、何度も映画化、ドラマ化されているスタンダードだ
今作は加藤泰のあふれるエモーションと、アクションに痺れる
まずはあらすじから
ーーーあらすじーーー…
錦之介の忠太郎の優し気な感じに心打たれる。金町の舎弟のおっかさんに手を添えてもらいあの告げ文を記す様子の睦まじさは、そのふみの凶状宣言に似つかわしくない。
こんな忠太郎の素顔のちぐはぐさが錦之介…
1962年の加藤泰監督作品。ああ、切ない。この人の映画は構図が完璧過ぎる。基本長回しで役者の力量を十二分に発揮する演出がたまらない。母への憧憬に苦悩する中村錦之助の泣きの演技が素晴らしい。ラストの歯…
>>続きを読む「上下の瞼ぴったり合わして、じーっと思いだしゃ、あわねぇおっかさんの面影が出てくる。」錦之介のポロポロっと涙がでてくる場面。
母と再会して、子供のようにはしゃぐ錦之介と対照的な母。このシーンのどちら…
湯島天神の富籤のシーンは江戸時代にゲリラ撮影したんじゃないのかってくらいモブの撮り方がヤバい
中村錦之助と何人もの母親たちとの対話シーンにおける長まわしはいずれもテンションが異常なレベルで維持され…
前景と後景、右と左、気づいたら長回し、加藤泰の刻印と情感バリバリ。演劇的な引きの構図主体の画面の流れの中でふと挿入されるクローズアップの破壊力。母ちゃんが忠太郎を追っかけようとしてお茶こぼすシーンで…
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