菜緒都

瞼の母の菜緒都のレビュー・感想・評価

瞼の母(1962年製作の映画)
3.4
最初のアクション終わってからいきなりの長回しで、そのショットでの、映像の1層目と2層目がちゃんと連動してて、さらにキャラが行き来して「おー」ってなる。
と思ったら、全編長回しが散りばめられててびびった。
予算や時間の制限から生まれた選択肢かもしれないけど、それを極上に料理してる加藤泰さんの力量たるや。
キャラ配置、ショット内での顔の位置などは漫画の勉強にもなる。

江戸になった時の1シーン1ショットの長回しも一つの物語として完成してる。

これだけ長回しを見せられ続けると、否応なく長回し明けのカット割りを意識せざるを得なくなるし、その一つ一つのカットの意味の芳醇さにまたしびれる。
「車夫遊侠伝 喧嘩辰」は見ていたので、終盤での顔の周りのカメラ回転きたーってなった。
the sign podcastの任侠カルテット回を聞いているので、「あ、橋きたー!」ともなった。
菜緒都

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