2020/11/29
5歳の時に母親と生き別れた番場の忠太郎。それから20年、母親を探し続けていることに、男児にとっての母親の偉大さを思い知る。そして、博徒の道を歩んでいるとはいえ、忠太郎がやたらと…
1962年の加藤泰監督作品。ああ、切ない。この人の映画は構図が完璧過ぎる。基本長回しで役者の力量を十二分に発揮する演出がたまらない。母への憧憬に苦悩する中村錦之助の泣きの演技が素晴らしい。ラストの歯…
>>続きを読む5歳で母親と生き別れた忠太郎
ならず者でありながら二十年母を訪ね歩く。
弟分が飯岡家の人間を切りつけるも彼の家族を悲しませるわけにはいかず罪を背負う。
母と思われる女性との対面
幼い頃に戻ったように…
「上下の瞼ぴったり合わして、じーっと思いだしゃ、あわねぇおっかさんの面影が出てくる。」錦之介のポロポロっと涙がでてくる場面。
母と再会して、子供のようにはしゃぐ錦之介と対照的な母。このシーンのどちら…
加藤泰の感性が鋭すぎて。限定的に作り込まれた構図が一種の様式美をもって物語の叙情性を高めている。とはいえ計算のイヤらしさは見えず妙な抜けとセンスがたまらない。
原作は長谷川伸の戯曲。母を訪ねて三千里…