今でこそ世間が受容したデイダラボッチも顔なしも、初見は「ナンコレ？」だった。本作、その集大成で駿最高傑作だが、ジブリ初心者には勧めない。これは子供は置いて見に行く作品（と自己正当化）。
解説は必須だし、何なら原作必読と思った。原作は（でも映画ネタバレなし）、人間関係や人間そのものが分からなくなった思春期の主人公が叔父に理解されて学ぶことで、実は学者偉人たちも同じく「人間」を悩み、その悩み抜いた結果が社会学だと知る。「分からない」が届いて「解る」という啓蒙体験を経て、人間関係を取り戻すという物語が原作。これをアニメで味わえた。本作を楽しみにした私は大満足だったが、私的ジブリ１位かぐや姫の「高み」は超えず。
私のFilMarks 向け星基準でも、星4超えのコナンやカリ城に断然劣る。味付けが、メッセージ(Arrival)ぐらいなら良かったなぁ。
宣伝手法については、予告詐欺を避けた点は高評価だが、今後出る？だろう事後予告？はしっかり作って欲しい。あまりに一見さんお断りしすぎてる。観客を迷わせないために、例えば「主人公の少年はこの冒険がなければ崩壊して自殺してた」ぐらいのでっち上げを鈴木敏夫は言うべきと思う。
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