このレビューはネタバレを含みます
自分の感想を無加工で素朴に書くとしたら、"疲れたけどその分面白かった。"といったところだろうか。
その意図するところが一片ほどしかわからなかろうと、それでも頭にへばりつくようなこの感動。それを生み出すこの描写の密度。
このような客に多くを求めるスタンスの作劇は、現代において(完全なアート界隈を除けば)スタジオジブリにしか恐らく許されないし、故にその意義は計り知れない。これからの5年10年をかけて隅々までじっくり味わっていければよいですね。
死者に託される次世代の夢。
ただしそれは異の世界の夢であり、
前時代は後継されぬまま崩れ去る。
それを踏まえた"君たちはどう生きるか"
説教ではなかったな。もう何段階も深い話だった。力強くも、同時に"押し付けることは叶わぬ"という悟りも伴ったそのメッセージの、有り難さを感じました。