このレビューはネタバレを含みます
熱にうなされている時に見る夢のような作品。
その世界にはルールがあるようだが、こちら側はよく分からないままルールに従わされ展開が進み、場面が転換するような感じ。黄泉への旅のようなイメージかなと思うのだけれど、腹落ちしきれなくて、私には難しかった。噛み砕く時間が必要。
「真の人」で死の匂いがするとか、あちら側にいた若いキリコさんが若いヒサコさんと共にこちらの世界に来たという設定とかはとても好き。
真人は積み木を積まずにこちらの世界に戻ったが、いずれ戦争は終わり東京に帰ることができた。上の世代から言いつけられた使命っぽいものを必ずしも引き継ぐ必要ないよってことかな。生き方は自分で決めろと。
真人は割とサイコパスだなと思った。自作自演で怪我をする。ワカサギを殺そうとする。ワカサギを殺す武器を真剣に作って使う。躊躇ない。
あちらの世界に連れてこられて戻れなかったペリカンが最後にこちらの世界に脱出できる。あちらの世界にはわらわら?(新しい命)しか食べるもの無かったので食べていたけれど、こちらの世界に来たから新しい命は食べられることなく生まれることができる。
冒頭の火事のシーンとても好き。
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次回作ぜひ作って。楽しみにしている。