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君たちはどう生きるかのryoのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

宮崎駿のキモチワルイとこいっぱい見れて満足。

今作は既視感強めのシーンの連続による悪夢的・走馬灯的な映画でした。
その既視感は宮崎駿の過去作のセルフパロ、ディズニーアニメーションや王と鳥などのオマージュからくるもの。つまり彼のアニメーター人生そのものです。
それらを使って語られるのは「後継ぎなんかいらねえ! ここで全部終わらせるんや」という強い意志だったように思います。
たしかに「宮崎駿はこう生きた」ということを語っている内容ではありましたが、じゃあ観衆に「どう生きるか」を考えさせるようなお話になっているかというとそうではありません。
「あとはてめえらで勝手にやれ」と宙に放り投げられているようで、米津玄師の"砂の惑星"に非常に近いものを感じます。
とにかく最後の最後までフェチ描写と自分語りに徹しており相変わらずの気持ち悪さに何度もニヤけてしまいました。


創作衝動なんて止められるものでもないですし自分を満たせるものは自分で作るしかないのですから、もういっそ引退とか言わず死ぬまでずっと作り続けてほしいものですね。
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