君たちはどう生きるかのさかなのネタバレレビュー・内容・結末

・欲望ぜんぶ盛りのマーラー交響曲9番

・ラスト30分ごろまではかなり好みだったが最後に垣間見える願望が濃すぎてややしんどかった

・墓に眠っていた自分を掘り起こし貪ろうとする、創作のタネにまで寄ってくる貪欲な業界人ども（ほかに生きる術がないのも分からなくもないが）、自分の創作を鼻息荒く平らげてピーチクパーチク好き勝手した観客どもは現実に戻れ
・俺の築き上げた世界はお終いであり、誰にも引き継げない。この世界の終焉を純粋な魂に嘆き、労ってほしい
…という話に見えてしまった

・海の世界に到着した直後の曲がほぼアルヴォ・ペルト『鏡の中の鏡』

・中盤から急に絵が荒くなったように見える。服の皺が紙っぽく、インコたちの顔もなんとなくバランスが悪く落ち着かない。冒頭の火事の熱波や疾走感、お婆ちゃん達の歩き方のキャラ付けが素晴らしかったぶん落差を感じる。鷺の描写は見事

・でもなんだかんだ言って楽しかったし劇場で観て良かった