真栄田

君たちはどう生きるかの真栄田のネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

難解ではあるけど、しっかりエンタメだったから好き
スゲェ雑にジャンル分けすると
「セカイ系・異界訪問譚」みたいな感じかも

伝えたい事は、エヴァとか
『ゼロ・グラビティ』とかと同じで
「現実は辛いけど、虚構の世界に籠ってばかりじゃダメだろ」
みたいな事が言いたかったんじゃないかと思ったっす

幕末辺りに落ちてきた、不思議な力を持つ隕石
(多分1835年のハレー彗星の1部)の周りを
江戸川乱歩の『幽霊塔』みたいな外壁で覆い
隕石の力で以って、塔の内部に形成された
不思議な世界に籠る大叔父と
都会から田舎に疎開して来て、上手く周りと馴染めない主人公と
出産を控えて不安定になっている母親
この3人の精神が共鳴した事が
全ての引き金だったんじゃないかと思うっす

主人公が
不思議な世界で出会う全ての人は、皆んな主人公の心象風景を反映した
謂わば主人公の分身の様なモノで
その分身達との交流や対立を通して、精神的に成長し、
辛い現実の待つ外の世界へと帰って行く

近い例で言うと
絵本なら『おしいれのぼうけん』
児童文学なら『オズの魔法使い』
映画なら『パンズラビリンス』とか
『バンデットQ』
みたいな感じかも
※『パンズラビリンス』とは、違う選択をしたけれども

あと
ググって知ったんですが
青鷺は「決断」とか「順応」とかを促す象徴って言う伝承が有るらしいっす
更に
途中、主人公が訪れる島は
『死の島』って言う、厭世的な作風で知られる画家のオッサンが描いた絵がモデルになってるらしいっす

ついでに
超余談ですが、予告で
『窓ぎわのトットちゃん』(原作・黒柳徹子)の次に
『ゴジラ-1.0』が流れたのは
初代ゴジラのテーマ曲の演奏隊に
黒柳徹子の父がバイオリニストとして参加していたから
って事なんすかね
真栄田

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