このレビューはネタバレを含みます
オートマティスムで脚本を書いたのかな? と思わせる内容でした。
影響を受けたのだろう作品と宮﨑駿自身作のセルフオマージュ的な展開と、いろいろありました。
おれはこんな感じで好きに生きた!
君たちも勝手にやりたいことやれ!
そんなメッセージを受け取った気がしないでもないです。
個人的な観た後の感情としては、ハウルとポニョの時に近いです。
何かそんなに感動的でも無いシーンでハグしすぎです、観客を置き去りにして、簡単に。
お、これは新しいかも! と言う描写もあったのに、作品全体としてはドキドキが足りないなぁと感じてしまったのが残念でした。
ただ、もう80歳になろうという人が作る作品ではないのも事実!
死ぬまで作り続けるんだろうと思います。
心から尊敬しています。
……あと、個人的な備忘録として。
昨今流行りのマルチバースみたいな展開があったけど、やはり自分はそこには興味が無いんだな、ということに改めて気付いた。
この前のドクター・ストレンジの映画もそうだったけど、それやりだしたら何でもありになっちゃうから、逆にどうでも良くなるというか……。
他の世界での母は魔法使いだったとか、老人のひとりはいなせな漁師だったとか、そういうのはアリスとかオズの夢オチぐらいがちょうど良いかな、と。
ただ、自分自身も昨年、母を亡くしたので自分の中での気持ちの折り合いの付け方とか、慰めとしてマルチバースがあったらな、という思いは理解できます。
高畑勲が亡くなってから制作スピードが大幅に遅れたと聞きましたが、今更、母の死に想いを馳せるわけもないでしょうから、おそらくそこには高畑勲を重ねていたのかな、と。
と、言いつつも主人公が異世界の母は置いといて、新しい母こと母の妹を重視し始めるのは、もしかしたら新鮮な驚きだったかも。
世界は一日、一日を丁寧に積み重ねていくしか無いんだという積み木のシーンと共に前向きな映画だな、と感じました。
だからと言って面白いかどうかは別ですが。
アベンジャーズの『エンドゲーム』みたいな、タイムトラベルでてんやわんやするのは好き。そこには制限とルールがあるから……かな。
一番最後に、アオサギが眞人に「なんだ、お前あっちでの出来事おぼえてるのか?」と言ったら、「当たり前だよ」と言ってからポケットから石と婆さんのフィギュアを出した所。
あれは映画のことを言ってるのかな? と思いました。
石やフィギュアは、パンフレットとかグッズで。
で、アオサギが「ま、そのうちわすれるだろ」みたいなことを言ってたのが印象に残りました。
あと、橋本環奈かな? と思ったら、あいみょんという人だったみたいです。