おなべ

君たちはどう生きるかのおなべのレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
3.7
◉《宮崎駿》監督がわざわざ引退を撤回して尚、作りたかった(伝えたかった)もの、「君たちはどう生きるか──」。その問いかけや答えも全て含めて、個人的には『レディ・プレイヤー1』と同じメッセージを感じた。ただ、含み(意図)のある演出がチラホラとあり、メッセージ性の強い作風のため、決して子ども向けとは言えない難解な作品。

◉あらゆるネタバレの脅威を掻い潜って鑑賞。
第96回アカデミー賞にて、〔長編アニメ映画賞〕にノミネートされた作品。日本での興行収入は85億を突破。ノー宣伝で85億…。《宮崎駿》監督のネームバリューよ…。

◉節々で過去作品を彷彿とさせる(「風立ちぬ」「もののけ姫」「千と千尋」「崖の上のポニョ」)シーンが散見されたりと、いよいよ集大成という感じ。作画はもちろんジブリのそれ。

◉映画音楽はジブリではお馴染み《久石譲》。流石の演出力で、個人的には高評価。











【以下ネタバレ含む】












◉大叔父は《宮崎駿》監督自身を投影しているかと。創作を続ける事に疲れた《宮崎駿》監督。現実世界から逃れて創造の世界に生きる…その両方の世界を目で見て感じた眞人の選んだラストの選択肢…すなわち、友達と生きる世界を選んだ事は、何十年もかけて創作を続けてきた監督から「本作(顛末)を踏まえて、君たちはどう生きるか」という我々に向けたメッセージだったのだと解釈した。
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