このレビューはネタバレを含みます
色々と話が流れていく中で「そっちぃ！？」と何度か思いながら、そんな自分の感想を面白く思いながら拝見しました。
お話自体の笑いどころはほぼないです。
が、要所要所に「見たことがある」景色があるので、人によってはどこか懐かしさを覚えたりするかもしれない。
なんとなく、刀剣乱舞で見続けた「人の死に様を否定すると言うことは、その人の生き様さえも否定すると言うことだ」に通ずるものを見たような気がします。
物語の流れとしては、ある意味で「凪」だなと思いました。
緩急はもちろんある。びっくりするところだってある。ピンチも、ほっこりするところもある。
でも、必要以上に盛り上げることはしない。
それこそもしかしたら人生そのものだったのかもしれない。だって、私たちの人生には盛り上げるBGMなんて存在しない。
そういうことなのかな、と。
米津さんの凪いだ歌声がとても心地よく沁み渡ってた。
久石さんも今回激し目の曲がなく、静かで優しく、水面に雫が落ちるような曲が多かったので、なんだか森の中にいるような気分でした。
自分の生きる道を自分で決め、その先に何があっても全うする。
その先がわからないのならば、探し出す。
ちゃんと分かってるかと聞かれると自信もないし首を横に振ってしまうのだけれど、それでも私は「あぁ、ジブリだ」と震えた胸を隠すことなどできないなと思いました。
美しい世界ばかりではないことを、改めて見せつけてくださったように思う。
どんなに綺麗だとは言えない世界であっても、生まれ落ちたこの場所で、自分を見つめて精一杯生きていく。
そんな感じかなって思いました。
……青鷺さんはやはり、「幸福の青い鳥」の一種の比喩表現でもあったのでしょうか。
追伸:おばあちゃんシリーズ大好きです。笑
