舜平

君たちはどう生きるかの舜平のレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
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広告出稿料が凄まじいことになっていたらしい、そして広告・PRがなかったこと、この時代には粋な計らいだと思うばかり
そしてアニメーションというものがまさに動く絵だということ、絵に生命を注ぎ込むものだと、ひしひしと感じました
序盤ずっと口を開かなかった眞人さん。もしかすると最後まで内情の声(ナレーション)だけを聞くことになるのか?とも思ったが、とあるシーンを境に感情が生き返ったかのように口を開く
建造物には建てられた理由(過去)とどのように利用していく(未来)のかが詰め込まれたもの、
だから人は建物自体を遺産として、シンボルとして後世に残すことに努めるのだな
そして過去と未来を残すための繋ぎ手として、人は存在する。美しいなあ
ストーリーに関しては最初から最後まで、観る人の受け取り方で説明がつくような
観る人もひとつのシーンに多義的な意味・教訓的なものが含まれているのでは?と粗探しをしてしまいそう
だから皆、難しくてよく分からなかった、の感想が多いような気がする
そうして鑑賞した者同士の語り合いが自分以外の想像力と感受性を知る良い機会になればなんて思ったりもします

今を生きる大人たちの心にある、ジブリ映画のここが好き!を感じさせてくれるシーンが要所に挟み込まれていて、きっと誰しもが持つノスタルジア、幼少期の頃の自分・時代風景を思い出させてくれる心のふるさとのような作品だった
初夏のなんでもない1日に観れて良かった

駿のおっちゃんいつもありがと
舜平

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