このレビューはネタバレを含みます
ジブリで好きになるキャラがいない作品は初めてかもしれない。
嫌なやつしか出てこないという意味ではなくて、自分も含めてすぐ隣に居そうなぐらいリアルで業の深い人物像が目立った。
アニメ映画の登場人物としては人間のニオイだけがありすぎて逆に魅力的に見えない。と思わせてくることがすごい。
彼らの皮膚の内側に流れる血の温度を感じた。けど傷から吹き出した血液は過剰なくらいに嘘っぽい。リアリティの反転が脈を打つように反復する。クソかっこよかった。
見てから1日経ったけど蝉が鳴いてる間はこの映画の数々の断片が頭から離れなさそう。
まだ実験してる。好き。宮﨑駿。