たにたに

君たちはどう生きるかのたにたにのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

【さぁ、どう生きる?どう感じる?】2023年65本目

非常に難解でしたが、このモヤモヤを楽しみたい。そんな気持ちにさせられました。
公開日まで予告もなく、キャストの発表もなく、宣伝が一切なかった今作。
事前に語られないからこその期待感が、宮﨑駿という偉大な監督を理解したいという観客の作品への興味をブーストしている気がする。つまり効果あり。成功しているかと思う。


炎に擬態する母親の姿。
仕切りに出てくる様々な鳥キャラの存在。
臆することなく進み続ける主人公。
たくさんの扉。
白い積み木の重ね方。
あなたなんて嫌いよ!と吐き捨てる義母。
本"君たちはどう生きるか"に涙する主人公。
魂(わらわら)が下界へと生まれゆく瞬間。それを捕食する鳥たち。
7人のおばあちゃん。

全てにきっと意味がある。
なんとなく言いたいことはわかる。
でもそれを明確に言葉にして説明することはできない。
我々が"どう生きるか"を考えるとき、きっとその瞬間の感情で決まってくる。
本作がぶつ切りで繋がりが全くないエピソードであるように、我々の人生もぶつ切りの連続である。しかし、それぞれの体験、経験の積み重ねがその人を形づくり、その時々の一瞬の感情でその後の人生は変わってくる。

何か目標に向かうときに感じるジリジリ。
引き寄せられるように足が動く時もあれば、逆に反発を受けて足がすくむこともある。
主人公の姿は全ての人間にある、"不安定な好奇心"を表している。

本作は、様々な作品のオマージュ(宮﨑駿自身の過去作やディズニー作品)がこめられており、宮﨑駿ファンにとっては生唾ものになっていると同時に、
モヤモヤすること、それが人生だよね。というメッセージも感じ取られた。

私はもうこれ以上の考察はせず、モヤモヤしたまま受け入れることにする。諦めではない。たぶんw

モヤモヤ、、、
たにたに

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