ぼっちザうぉっちゃー

君たちはどう生きるかのぼっちザうぉっちゃーのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

お世辞にも面白いとは言い難いというのが正直なところだった。

一応同名小説を予習がてらに読んでいってみたものの、内容に関してはほぼ全く消化できず仕舞いだった。そもそもシナリオ自体が映画的文脈の上に乗っていないような気さえして、つまり盛り上がりとか展開とかそういうものがほとんど排されているような気がして、馬鹿になって楽しむものでもないし、かといって考えて理解できるものでもなく、所在不明の不足感が残った。

あと母親失くした男の子にこんなこと言うのは酷だけど、やっぱ異世界に触れたらもっとアグレッシブにならんと。ポジ・ネガ問わずにさ。
そうした主人公の持つ芯の堅さみたいな、大人子供関係なく戦時の心の締まった感じと異世界ものとの食べ合わせの異色感が面白さでもあり、退屈に感じるところでもあった。

あとは子供の頃以来のジブリ作品ということもあって、純粋にアニメーションとして楽しいのと懐かしいのとでいっぱいだった。それだけでなく今作は、ゲートや最後のほうの有機体など、「え?これがジブリ?」と思ってしまうような、なんとなくイマドキっぽい、スタイリッシュなビジュアルなんかも散見されて、勝手に「ネオ・ジブリ」と名付けたくなる印象を受けた。