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君たちはどう生きるかのmitzのレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
2.0
結果(興行収入)ではなく過程(映画制作)に重きを置いた純粋な映像作品。
「シン・シリーズ」の庵野秀明も引退を撤回してまで現場復帰した宮崎駿も共通して言えるのは世間に迎合する気がないことです。要するに地位も財産もあり、人生の最終章を迎えた偉人たちはただ純粋に作りたい作品を世に送り、それが受け入れられようと受け入れられまいと、そんなことはどうでもよいという無骨さすら感じます。
宣伝広告をせずパンフレットすら販売しない販売戦略は鼻につきますが、観客を無視した選ばれた者だけが許される「巨匠、かく語りきり」の遺作となるでしょう。
ファンタジーな世界観に理解が追いつく前でエンドロール。宮崎駿監督作品特有の「素人っぽさ」を求めるアフレコ観は相変わらず合わず、期待を下回る作品でした。
が、作品単体としてではなくこれまでのジブリ史においてはひとつのマイルストーンになることは間違いないと思います。
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