季吹

君たちはどう生きるかの季吹のネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ジブリ過去作のおもかげを感じながら観た。
火事の時靴の脱ぎ方はパズーみたいだしキリコさんの部屋はアリエッティみたいだし、火から顔だけ現れるヒミは乙事主に飲み込まれたサンみたい。他にも沢山欠片を感じて、それだけでワクワクした。

前情報完全に無しでみて、終わってから調べてアオサギの声優が菅田将暉なのを知った。1番びっくり。


以下自分なりの考察、感想

最初石でわざと怪我をしたのは夏子さんへの当てつけかな。父も母も好きで、だから夏子さんを上手く受け入れられなくて、でも嫌いにもなれなくて、
上手くいくって言われてた学校でいじめられたから、罪悪感を感じて欲しかったのかと思った。
夏子さんに自分で嫌なことをする、0を1にすることよりいじめられて傷をひとつ増やすくらいなら10を11にするくらいだし、同じ1でも無から生み出すより楽だから?

ジブリの主人公って基本性能として仁!義!礼!智!信!ってイメージ。可愛らしい欠点のようなものはあってもここまでの、狡いというか、こういう人間味がある主人公は珍しくて新鮮だった。

火事で助けられなかったひみ母さんとちがって夏子さんは助けにいけたから、燻っていた気持ちは解消出来たんじゃないかな
母さんに抱いていた申し訳なさ、わざと怪我したりして夏子さんに意地を張っていた自分とも決別して、夏子母さんって呼べたのかなと。
ヒミと出会えて、まひとのお母さんになれるなんて最高って言われて、泣きそうになっちゃった

あと、タイトル的に自分の人生をすごく考えさせられるのかと思いきやそんなこと無かった気がする。君たちはどうですか?じゃなくて、宮崎駿が私はこんな感じです。ってぶつけてくるみたいな。
宮崎駿の思想てんこ盛りで面白かったな、血が繋がってないと積み木もだめなんて、宮崎吾朗への私信かと思っちゃった


面白かったけどよく分からない所も多かった
よく分からないのに面白いって凄いな〜
全部分かりたいとか納得したいとは思わないけど、もっと考えて色々納得した結果楽しめるならもっと分かりたい。
でもワラワラ、インコ、おおおじさんとか積み木とか考えたいことがいっぱいで今はキャパオーバー、、もう1回みる
季吹

季吹