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君たちはどう生きるかのcathyのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ジブリ作画が本当にエグい。
冒頭の階段を登るシーンや服を着替えに戻るシーンだけで「こんなめんどい作画をわざわざ入れるなんて…」と感動してしまう。
鞄の重みの表現、個性あるお付きのおばあちゃんたち、両親が帰宅してすぐキスし始めたときの眞人の表情、かわいくもあり不気味でもあるわらわら、明らかにつけすぎなバターとジャム…
キャラクターを生き生きとさせるための表現にあふれてて、見てるだけで楽しめる。

塔の中に入ってからは、謎が謎を呼ぶインディーのホラーゲームみたいなストーリー展開。
不思議の国のアリスのように階段をどんどん下に降りていったり、インコに見つからないように裏の柱を登ったり、いる場所がコロコロ変わってほぼ二度と登場しないので一本道ゲーをやってる気分になる。
眠って場面転換することも多いので、夢みたいな混沌さをさらに助長してる。
個人的にはFranbowみたいだなと思いました。

「生きる意味とは」に対する答えって大体人と交流する中で見つかっていくのがセオリーな気がするけど、眞人は最初から鋼鉄の意志なので「君たちはどう生きるか」に対するアンサーがなんなのかはよくわからなかった。
死を恐れずに前に進む母親(過去)を見て、母親の死を乗り越えて前に進めるようになったということ?

映像は見どころがあるけれど、異世界の立ち位置や設定がよくわからなすぎて盛り上がりがどこなのか不明なままエンディングになった。
外国版のタイトルの「少年と鷺」の方がしっくりくる。

【気になったところ】
・急に自分のお腹を触らせてくる新しい母親、誰だって距離近すぎて嫌
・シチュー?食べるシーンで「え?異世界のものそんな簡単に食べちゃって大丈夫?」と思ったけど別に問題なかった。
・魚の身を切るの、自分の方に向かって包丁引くの危なくない?
・タイムスリップした結果、自分の母親と恋に落ちるバック・トゥ・ザ・フューチャーのパターン?と思ったけどそこまで恋愛っぽい描写はなかった。
・ヒミが母親と思わせて実は3姉妹というミスリードがあるかも…?!とか思ってたら別に全くそんなことはなかった。
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