このレビューはネタバレを含みます
英語吹替にて鑑賞
本作もこれが初見だった
戦時中の話なのに英語というのはやや不思議な感じがしたが、青サギはロバートパティンソンの声だなとか、夏子はジェンマチャンの声なんだな〜と言う感じで楽しめた
(最後のクレジットでトップにクリスチャンベールの名前が出てきてびっくり)
初見なので話が全部理解できているわけではないし、難しかったが私なりの解釈
眞人が入った塔の中の世界には死者たちも漂っていて(三途の川の描写のように感じた)、ぷっくりと膨らんで人間の世に産まれていくワラワラもいて、
死者とこれから産まれるものたちが共存する何かのはざまの世界なのかなと感じた
ワラワラが死んだ魚を食べて、膨らんで飛んでいくというのも、生命の循環みたいなものを感じた
あの世界では人間を逆転して王となるぐらい巨大化したインコも、現実世界にもどると小さくなって、取るに足らない存在になるというのも何かのメタファーかなと。
かろうじてバランスを保っていたものが、インコ大王の欲でバランスの積み木を勝手に作ってしまうことで、塔ごとあの世界が崩壊するという描写も、具体的にこれ!と言えるわけではないが現実でもあることだよなと思った
最後の時空のドアでそれぞれが自分たちの年代へと帰るのもなんだか悲しかった
ヒミが火事で自分がいなくなるのがわかっていても、眞人のお母さんになるために現在ではなくて過去に帰るというのがなんだかグッときた
そしてあの世界の記憶を忘れるはずなのに石を持ってきたことで覚えているという描写と「まぁだんだん忘れていくさ」と言っていたのも印象的だった
魔女の宅急便でもキキが大人になったことでジジが言葉を喋れなくなるという描写があったように、
この世界の出来事も大人になるにつれて忘れていくのだなと哀しいような、せつない感情だった
まだふわふわとしているが、宮崎駿の他の作品も改めて観直したい。