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君たちはどう生きるかのcocoapowderのレビュー・感想・評価

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.3
一言で言えば、自分にはすごく面白かった。元々私はこの映画と同名の小説は大嫌いだった。中学生の時に読んだけど、コペル君に対して説教臭くて回りくどいことを言ってくる叔父さんが嫌だった。まあその頃に読んだ大江健三郎にも五木寛之にも同じような感想を持ってたから、ちょっと権威っぽい説教っぽさのあるものが心底嫌だっだんだと思う。あの頃は年間200冊くらいは本を読んでいたけど、何を気に入って読んでいたかはもう思い出せない。
映画はほぼ本とは関係がない。
感想としては、さようなら、すべての宮崎駿…という気持ち。今までジブリ作品を近所のツタヤや映画館で観てきた記憶が圧縮されているようだった。
ただ、この作品は単体としては面白いのだろうか?作品外にある多くの下敷きの上に成り立っているもののように感じる。セルフオマージュ過多というか。単独では作品として成り立っていないような、でも自分の中ではすごく広大な要素を巻き込んで楽しめる、不思議な作品。
自分としては一つのタイトルならそれ単独で成り立ってて欲しいと思うけど、自分は楽しめちゃったからいいのかなこれ、んー、みたいな何とも言えない気持ちでこの作品を観終えた。
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