ツクヨミ

マダム・ウェブのツクヨミのネタバレレビュー・内容・結末

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

予告編やビジョンとして見えた未来をあえて解決法にしない力強さ、そして昔懐かしアメコミ映画の帰還。
SSU(ソニースパイダーマンユニバース)の第4作目にしてなかなか評価が芳しく無いらしく、ちょっと期待値低めにして見に行ってみた。
まず本作はSSUとしては時系列早目な2003年をベース(まあどのユニバースなのはわからない)にしており、現実で2003年といえばライミ版スパイダーマンが流行ってた時期かと思うとちょっとノスタルジックに感じる。
まあストーリーに関して言えば唐突にビジョン的な未来視(スパイダーセンスの延長的な)に目覚めた女性と、こちらもビジョンが見えそれを止めようとするヴィランの対立がメインとなっていく。そして狙われる三人のティーンエイジャーを守るものと殺そうとするものの対立構図が先行する話だ、だが今作アメコミ映画にしては戦闘シーン少なすぎだろと思うがもはやアクション映画という括りではない。スーパーヒーローの基本思考であろう人命救助が主に行われていくと言えばいいか、あくまでも追うもの追われるもののドタバタ劇とも言えるんじゃなかろうか。
あと未来視的なビジョンがめちゃくちゃ挟まる編集のまどろっこしさは逆に良いと思ったし、今作世評のわりには好きでした。無茶苦茶なことやりまくりな主人公とか笑っちゃうぐらいだしビジョンで見えたスパイダーガールズをさらに未来に置き換えてマダムウェブとしてヴィランを倒す姿に拍手したくなる。めちゃくちゃタイトル通りだし、サポートキャラな感じでうまいこと攻略するラストなんか特にハッとする展開だった。
まあ"モービウス"でも感じてたけど、特に今作はSSUとして昔懐かし1990年代から2000年代初頭のアメコミ映画に原点回帰する試みをやってるよねと感じる。あえて未来をそうやって使うのはけっこう攻めてて逆に好きだったなー本作。
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