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マダム・ウェブのshioのレビュー・感想・評価

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)
3.1
「勝たなくていい。守れりゃいい。」
ー 刃牙

酷評だけど見たよファーストデイだし。

そもそもみんなのヒーロー映画に対する
目が肥えてきたと言ってもいいかもしれない。

これから見ると言う人には
ハードルをminまで下げ切った状態で見るべき。

以下のことを踏まえて見て欲しい。

まず、主人公は救命士でありながら
なぜ救命士になったのか分からないくらい
人の命を救うことにやりがいを感じていない。

3人組のティーン娘も
見た目だけでは高校〜大学生くらいに見えるが
たぶん小学生くらいに思って見た方がいい。
というかそうであって欲しい笑

あとは戦闘シーン。
ヒーロー映画の見所であると言っても
過言ではない戦闘シーンだが
そんなものは君達が勝手に決めた偏見だ。
未来予知の能力があるのだから
基本的にバトルの選択肢は逃走か回避。
実際には起きていないアクションに
緊張感や臨場感を求めるのはお門違いなのだ。


以上のことを踏まえた上で
今作は「脚本がカスである。」

フロントが破損したナンバーのないタクシーで
指名手配中の女が
どうやってあんな長距離を移動できるのか
なんてことは大目に見よう。

タイムループもののように
未来予知能力者の映画なのだから
映像的に既視感が出るのは必然。

だからこそテンポ感が非常に重要なのに
「このシーン要る?」「このカット長くない?」
が多すぎる。

『母の手記-完全版-』を
読んだことある風だったのに
自身の予知能力に気付くまでが長いし、くどい。

予知能力持ちなことはほとんどの視聴者が
事前に知っている
or
それまでのシーンで気づいている
のだから
「気付いてないのお前だけだよ?」状態。

最初の救急車危険走行シーンも長い割に
話進まないし、
エゼキエルも
オペラ会場〜国家安全省?の重役と
ワンナイトする理由も全くない。
普通に「どうも大富豪です!顔認証システムハッキングしてます!」で良い。

そういった無駄がかなり多いので
敵キャラの厚み、各キャラの深掘り、能力修練が
全くないまま
終盤にたどり着く。

正直、救命士という職柄
3人娘に心配蘇生を教えることで
ラストは誰かを救うのだとは思っていたが
救うべきは主人公ではなく
エゼキエルだったのでは?と思う。

最後に敵を救う展開があれば
敵の改心に繋がり問題解決だし、
彼女たちがヒーローとしての
崇高な精神を持つ流れにも繋がるし、
マダムとの師弟関係も確立する。

あと気になったのは画角の不安定さ。
スパイダーマン的4次元戦闘をするのが
エゼキエルだけなのに
彼がいないシーンとかでも
やたら画面が揺れたりひっくり返っていた。
初めて映画で画面酔いした。

色々とお粗末な作品でした。
ラストの能力覚醒シーンは…まぁいいや笑
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