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マダム・ウェブのshoのレビュー・感想・評価

マダム・ウェブ(2024年製作の映画)
3.1
ツッコミどころあるけど、面白かった。
個人的には十分楽しめた。
2000年代を舞台にした物語だが、映画そのものがMCU以前の2000年代クオリティなB級映画。

端的に言って、雑な描写やチープな絵が目立つ。
ペルー原住民のピョンピョン跳ねたり木を逆さに降りたりする蜘蛛っぽい(?)動き。なんの迫力も凄みもないのに全く同じのを数回見た気がする。そしてなにやら神秘的な洞穴やら泉やら出てきたと思えば、めちゃくちゃ流暢な英語を話し丁寧に解説してくれる原住民。
主人公が自分のルーツを辿る弾丸ペルー旅行は、あの状況でよく行って帰って来れたなと思うし、学生バックパッカーみたいな様相だったのもどうかと思うし、なにより時間間隔はどうなっているんだろう。そもそも物語としてあの描写はいらないのでは?結局洋装の原住民に丁寧に解説させるんだったらペルーに行く必要ないと思う。
心臓マッサージも、物語上重要だったわりには描写が雑に見えた。真上から垂直に圧迫するってのが常識(少なくとも自動車免許の応急救護講習では習う)だと思うけど、全くできていないのが気になる。最後主人公に処置するシーンなんか、役者を気遣ってなのか全く力が入ってないのが丸わかりでとても気になる。
夢で見た顔画像のイメージングとか若返り加工とか、超絶万能で都合のいいNSAシステムも笑える。なんかカッコいいハッカーがパソコンをカタカタやってカッコいい画面が出てくる安いドラマの描写みたいな。たった1人で超絶システムを駆使する超優秀な彼女は理不尽すぎるパワハラ受けててかわいそう。
コスチュームデザインもチープで酷い。ただ個人的には、90年代のバットマンシリーズっぽい雰囲気を感じて逆に好きかもしれない笑

マダムウェブのキャラクターや能力はかなり好きなんだけどな。
でも「君の能力はこんなもんじゃない」「糸を手繰り寄せるんだ」ってもったいぶっていたので一体どんな覚醒が起こるんだろうと思ったら…なんと…失笑…
少し先の未来が見えるってジョジョのスタンド「キング・クリムゾン」のエピタフっぽいから、能力覚醒はかなりワクワクしてたのに…笑

某赤ちゃんの名前もね…
散々白々しくもったいぶるもんだから、エンドロールまで見終わって「結局言わないんかい!」ってツッコミたくなった。

とにかくツッコミどころは満載だけど、そんなB級感が個人的には嫌いじゃないし、メタ視点ではかなり楽しめたと思う。

鑑賞後調べてみると、
マダム・ウェブの制作費は8千万ドル。
マーベルズは2億ドル。
MCUと比べると実際安く作ってるから仕方ないのかもね…
(しかし、ギャレスエドワーズの「ザ・クリエイター」も8千万ドル。ゴジラマイナスワンなんか1500万ドル(もっと低い?)。そう考えるとやっぱり擁護はできないかも笑)
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