ベルベー

シティーハンターのベルベーのネタバレレビュー・内容・結末

シティーハンター(2024年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

鈴木亮平がカッコ良すぎてずっと鈴木亮平を目で追ってしまった。表情も肉体もファッションもギャグもアクションも全部冴羽獠。役にかける情熱が凄まじい。ビギニングだけをやりきると腹を括ったのも英断。続編観たいもん、この完成度なら。

舞台を現代の現実の新宿に移しつつ、ちゃんと「シティーハンター」なのはキャラクターの立体化が巧いから。鈴木亮平、「2024年の日本に冴羽獠が実在していたら」を徹底的にシミュレーションして演じでいるので、実写にそぐわない誇張は削ぎ落としながら、それでいて視聴者に「冴羽獠」を感じさせる絶妙な塩梅になっている。多分この人、尋常じゃないくらい頭と勘が良い。台詞回しとか、アニメぽさは然程ないのにしっかり神谷明節なんだもの。多分めっちゃシミュレーションした上でああなってる。

アクションも流石で、笑っちゃうくらい強い冴羽獠に説得力を持たせているのが離れ業。銃の扱いがカッコよすぎるし、あのスタイルなんなん。筋肉ムキムキだけどシルエットはスマート。そのムキムキを思いっきりギャグ方向でも活かしているので、今回の鈴木亮平無敵です。今回も、か。

佐藤祐市監督の演出も的確で、カッコつけすぎず、なんならダサいでもそれが良い「シティーハンター」の世界を再現していた。特に注力したと思うのが夜景の色で、ロケーションは現代の新宿なんだけど紺色の夜空はアニメでの新宿の夜景を彷彿とさせる。

あとビックリするくらい原作の雰囲気出ていたのが冴子役の木村文乃。漫画っぽいポーズを取っても様になるんだから素敵。槇村が安藤政信っていうのも、鈴木亮平との相性的にgoodだった。

香については、森田望智の演技はとても良いのだけれどそもそもの香のキャラクター、おバカヒロインぶりは2024年の実写化としてもう少しチューニングしてあげても良かったのかなと思ったり。獠はそもそもの際どいキャラクターをかなり調整していただけに。ハンマーの出し方は笑ったけど。どうやって自然にハンマーを持たせるか考えるの、楽しかっただろうな笑。

肝心のお話の方は別に大したことはないのだが、「シティーハンター」が観たくて「シティーハンター」が出てきたのだから満足ってものです。獠がスケベでカッコよくて大暴れして一件落着、最後に「Get Wild」が流れれば言うことはない。是非続編を作ってほしい。それまでにマフィア梶田は鈴木亮平なみにアクションできるように特訓だ!
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