シネラー

「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へのシネラーのレビュー・感想・評価

3.0
人気アニメ「鬼滅の刃」の
TV放送済みのエピソード2話と
4月から放送予定の新エピソード1話を
繋げた劇場先行上映であり、
厳密に言えば映画ではないが
アニメを追っている身として劇場鑑賞。
高いクオリティのアニメーションは
言うまでもないが、
全体の構成としては手抜きとしか
思えない先行上映だった。

"遊郭編"におけるクライマックス2話と
"刀鍛冶の里編"の1話を繋げた構成
となっていたが、
少なくとも劇場公開で行う以上は
しっかり見易いように
物語を編集するべきだったと思う。
TV放送済みの"遊郭編"に関しては
本当にTV放送された内容が
垂れ流しとなる為、
結果としてCM時のアイキャッチや
エンドロールまでが流れ、
映像としても話数を跨ぐ事で
一度観た映像を改めて観る事になるので、
それらを繋げた編集は行うべきだと
思うところだった。

しかしながら、
"遊郭編"の最終局面とも言える戦闘を
劇場で観れる事は大きな収穫であり、
迫力ある戦闘を劇場の音響や大画面で
観る事ができるのは良かった。
又、冒頭部分の「紅蓮華」や「明け星」
といった主題歌を流しながらの
過去映像部分も嬉しい要素だった。
そして、"刀鍛冶の里編"の1話における
無限城の場面は、
劇場映えのする凄い場面だった。
無限城内の複雑に入り組んだ映像に加え、
初登場となる上弦の鬼達の雰囲気と
声優陣の御披露目は、
今後の展開の楽しみでしかなかった。

ワールドツアーと称しての
この内容には些か残念ではあったが、
あくまで「鬼滅の刃」ファン向けの
先行上映でしかない公開だと思った。
作品そのものは高いクオリティな為に
大きく損した気分ではないが、
それだけに勿体ないと感じる鑑賞だった。
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