機械の様に完璧な仕事をこなす殺し屋の姿を描いたアクション作品。
南米コロンビアの麻薬王が自宅のプールで暗殺されるが、事件は他殺ではなく事故死として受け入れられた。暗殺者の名はアーサー・ビショップ。闇の犯罪組織に雇われて次々と「仕事」をこなしつつも、殺人の痕跡を一切残さない。常に慎重を期し、隠れ家を誰に知らせる事もない。誰とも組まずに孤独を受け入れる、正しく、プロ中のプロだ。
そんなアーサーの元に新たなミッションが下された。それは親友であり恩人の暗殺。葛藤を抱えながらも、プロとしてこの仕事を引き受けたアーサーだが、この頃から何かが確実に狂い始めていた。死んだはずの男の突然の出現、暗殺ミッションの意外なからくり、誰を信じ、誰を敵と見なすべきか？混沌とした状況下、アーサーの命を懸けた戦いが始まろうとしていた…
『職業、殺し屋。精密機器につき、取り扱い注意。』
完璧過ぎる程の仕事ぶり。俊敏かつしなやかな動きでターゲットに近づき、強靭な肉体から相手の急所へ打ち込む。仕事に私情を挟まず、プロの殺し屋としてスマートに成し遂げるアーサー役のジェイソン・ステイサムは、少々ハードボイルド寄りの味付けで描かれる。役柄もそうだが演技に対して常にストイックで、無駄を省き探究心を持って撮影に挑む彼は、やはりこういった役柄にマッチしていると思います。
中盤を過ぎると、待ってましたと言わんばかりのド派手なアクション演出で、アクション作品ならではの迫力ある映像が楽しめますよ。
彼なりのポリシーというか殺し屋の美学を貫く硬派なジェイソン・ステイサムがキラリと光る作品でした。
