きよぼん

ゴジラxコング 新たなる帝国のきよぼんのレビュー・感想・評価

3.9
「野生の王国」じゃねーか(*´∀`*)

ブロックバスター映画の体をした、結構な怪作である。

話の大筋は、地下の空洞世界から地上へとも勢力を伸ばそうとしているスカーキング一味と、キングコングの猿族の争い。

この猿たちが、人間みたいに睨み合いしたり、脅かしかけたり、イキったりするわけですよ。よくある怪獣映画だと科学者なんかが「危険だ。コングはとっても怒ってる」とか状況の解説するわけだけど、一切なし。猿のやりとりは、「ガォー」「グォオ」「ウゴォオオ」という唸り声のみで映画が進むという驚愕の映像。観る前はほんの数シーンだろ、と思ってたけど、映画のかなりのシーンがこの猿のやりとりで物語が展開する。往年の名作動物ドキュメンタリー「野生の王国」ばりの猿の映像による構成。いや、あの番組でさえナレーションによる説明入ってのに、この映画はひたすらトンデモの獣同士のコミュニケーションをみせられる。

往年の怪獣映画を彷彿とさせるやり取り・・・という意見もあるけど、あんまりここまでのモノは記憶にない。ひとついうなら、CGが進化したことで、細かな表情な変化、着ぐるみでは無理だった動きによる感情表現ができることによって、往年の怪獣映画が新たにアップデートされたということだろう。

ローマ、イタリア、その他諸々、いろんなところへ現れては怪獣バトルでぶっ壊すシーンもあって満足。エジプトのアレがガラガラ崩れるのはいいよね。日本人は自分の知ってる場所を壊されると喜ぶけど、海外の人はどうなんだろうか?海外の人の感想も気になる。

ただし、ゴジラの扱いが(´д`)監督さんゴジラ愛ないでしょ。

予告から話題になってたけど、走るからNGってわけじゃないのよ。身軽にピョンピョン飛び乗ったりする動きするからダメってわけじゃないんだ。今回はゴジラにおいしいところひとつもないじゃん!お話の展開はいいとしても、鳴き声による決めポーズとか、伊福部マーチかけるとか、ゴジラの見せ場がひとつもないのはちょっといただけない。

ゴジラファンのワイとしては、次回作はゴジラ愛あふれるKOMのドハティ復帰希望。
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