Yuto

ゴジラxコング 新たなる帝国のYutoのレビュー・感想・評価

3.8
モンスターバース5作目


“Rise together or fall alone”

地表の守護者ゴジラ

孤独な地底の王者コング

相対する2体が力を合わせて
最強の敵に立ち向かう


いやー、楽しかった!個人的にはモンバス作品の中で一番面白かったです。

なぜ本作を楽しめたのか。過去作との違いは何なのか。
一言で言えば、怪獣プロレスに不必要な要素全てを排しているからでしょう。余計なことを考えず純粋にアクションを堪能できます。

面白いことに、本作は「人間パート」と「コングパート」の二つの軸で構成されており、人間が出てこない時間がかなり多いです。と言うより、事実上作品の主人公がコングになっちゃってます。
ゴジラについては、地表の守護者として主に人間パートから描かれますが、いざプロレスが始まるとコングのライバル→強力な助っ人としてコングパートに取り込まれるといった感じですね。

そして言うまでもありませんが、人間パートはあっても人間ドラマなんてものはありません。厳密にはアイリーン博士と少女ジアの関係が少し描かれますが、それが作品の邪魔になることはなく、映画としての最低限の体裁を保つことに一応は貢献しています(とは言え間違ってもマイゴジみたいなものを期待してはいけない)。説明シーンはちょっとダレます。

また、前作・前々作と異なり人間の悪役がいない点も良かったです(そこが個人的なグッドポイント)。
某テロリストおばさんや某企業CEO(とその娘)みたいにバカで傲慢で恥知らずで不愉快で魅力皆無で邪魔でしかない最低なキャラクターは、幸いにも本作にはいません。
作り手は、あくまで「怪獣プロレス」をメインに据えた上で、何が必要で、何が不必要かを総合的にしっかり理解していることが分かります。

地底空間という設定は正直好きではないんですが、まぁそんなことはもういいんです。巨大な戦士たちが跳んで殴って口からビーム出して戦うとこを楽しめればいいんです。


今ならマイゴジとハシゴもできそうですね。毛色が違いすぎるゴジラ映画を立て続けに観れるなんて凄い時代です。

劇場に急げ!

2024年50本目
Yuto

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