たむ

ゴジラxコング 新たなる帝国のたむのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラ70周年のハリウッド版は、昭和ゴジラの趣を感じさせるバトルアクション大作です。
前作のコングやメカゴジラとのバトル、ドラマシリーズのモナークを経て、激闘のその先へ。
地下世界の存在が明らかとなり、地下をコング、地上のゴジラ、というそれぞれのキングの存在が確立されましたが、まだまだ世界は未知の存在がいたのです。
もはや『猿の惑星』な未知の世界、とんでもない強敵、ゴジラとコングに象徴される現代性と見どころは盛りだくさんです。
敵対しているゴジラとコング。
一方は放射能の塊で、一方は人間の技術や支援を受けてビルドアップ。
この2体に現代の戦争の図式を象徴させ、その仲を取りまとめるモスラ。
本作の素晴らしさは、怪獣こそが主役。
怪獣がいなければストーリーも動かない。
これが最近の日本のゴジラ映画と一線を画するモンスターバースの魅力です。
ゴジラ70周年と言いつつ、ギャグもドラマもコング寄り。
コングの方に人間のコミュニケーションを可能にしたり、エイリアンよりプレデターの方がなんとなくコミュニケーションが取れそうな『エイリアンvsプレデター』の理論を思い出させます。
そこにモスラも入れて、三角関係を展開。
エジプトでの暴走するゴジラに売られた喧嘩を結局買ってしまうコング、それを止めるモスラ。
今どき少女漫画でもやらないのではないかと思うベタさ。
人間ではない、怪獣がドラマを作る。
確かに映画としては、既視感がありすぎるのですが、怪獣映画の醍醐味をグロテスクなまでに追求した魅力。
これが怪獣プロレス映画と言われた昭和ゴジラシリーズを現代に蘇らせた素晴らしさですね。
たむ

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