千年女優

ゴジラxコング 新たなる帝国の千年女優のレビュー・感想・評価

2.5
メカゴジラも交えた死闘を経て各々に住処を分けた二大怪獣で、地上で出現する怪獣を迎え撃つゴジラと種の故郷である地下空間で仲間を求めるコング。髑髏島の先住民イーウィス族の生き残りでモナークのアイリーンに引き取られたジアが新たな脅威を感知した時、地下に住まうそれを巡って再び怪獣たちが一同に介す様を描く怪獣映画です。

前作で当初からの目標「ゴジラvsコング」という決戦までこじつけたワーナーの『モンスターバース』が成功確度の高さを見込んで前作の監督アダム・ウィンガードを続投させて制作したシリーズ第五弾で、ビッグバジェットにものを言わせた特殊映像で五億ドルの興収を記録するも『ゴジラ-1.0』の成功もあって物語には批判が集まりました。

それっぽさすらそっちのけで「怪獣ストリートファイト」に奉仕するスタイルは継続で、シリーズで唯一つストーリーの評価の高かったコングの「冒険」すら放棄します。そこまでして作り上げたのが凡百の「共闘」で、しかも敵が前作の「メカゴジラ」に劣るのでは続編としての価値は薄く、FastでFuriousな惰性シリーズを宣言する一作です。
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