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ゴジラxコング 新たなる帝国のコマミーのレビュー・感想・評価

3.8
【猿の惑星】




さてさて…「モンスター・バース」第5弾…これが不思議と前作と比べると圧倒的に規模が小さくなっているにも関わらず、期待値を下げた分、楽しい作品となっていた。
前作が個人的にいろいろと期待外れだった分、ハリウッドの"ゴジラ"と髑髏島から乱入してきた"コング"の"対決のネタ感"にもはや本作で愛着が湧いてしまった。
山崎貴監督の「ゴジラ」がアカデミー賞を獲って躍起になっている中、このハリウッド版ゴジラも晴れて公開されたのは確かに感慨深いなと感じた。凄い時代だ…本作もこれに乗れれば良いのだが…。

さて、本作は前作同様…「ゴジラ」がメインの物語というより、"コングと人間の間に築かれる絆"を描いた物語だったと言えよう。まさに「猿の惑星」を彷彿とさせる作品。そこの"重要な和え物"として、ゴジラと怪獣たちが添えられているというものであり、「ゴジラ映画」としての期待値を上げるとちょっとアレな作品になっていたのだが、"コング推し"の人にとってはまさにご褒美な作品となっていた。
そして、"ジアとイーウィス族"…そして救世主となる"ある生物の存在(←コイツの登場は激アツ)"…そしてコングとはまた"別の種族"の存在など、明かされる"新たな発見"もあり、今後の「モンスター・バース」の展開の期待値を上げる内容となっており、物語が短絡的になった分、得るものも多くて面白かった。

そして、予告編にも登場したゴジラとコングの"追いかけっこ"…ここのシーンの真実も極めて熱いバトルシーンとなっていて良かったし、私の脳内も大騒ぎとなっていた。
大騒ぎといえば、今回の"都市への破壊度"は"マイケル・ベイ以上"に凄かった。「復興にどれだけかかるのだろう…」と余計な事も考えてしまったが、この破壊ぶりはハリウッドらしいなと感じた。…これに頼りすぎな気もするのだが。

とは言え、次の作品はゴジラがメインの作品になってほしいなとも感じてしまった。まぁ、次の作品もコングがメインになりそうだが…ゴジラが完全に"副菜感"が出ていて、やはりかなり違和感を感じたのだ。

いつか、2作目までみたいに、ゴジラがメインのハリウッドゴジラに巡りあいたいものだなと感じた。

余談ですが、監督:"アダム・ウィンガード"に脚本・原案に"サイモン・バレット"…そして"ダン・スティーブンス"が出てるなんて、これ「ザ・ゲスト」じゃんと思ってしまい、胸熱だし、ホラー好きも見るべきだと感じました。
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