ビンさん

ゴジラxコング 新たなる帝国のビンさんのレビュー・感想・評価

3.5
IMAX版を鑑賞。

研究機関モナークを中心に描く、モンスター・ヴァース・シリーズ最新作。

前作で喧嘩別れした大猿と大トカゲのその後を描く。

地下世界の住人となった大猿の猿山猿蔵(仮名)は、人生を謳歌するも自分以外の大猿も居ず、虫歯も悪化して悶々とした日を過ごしていた。
が、ある日、自分の住む村以外にも、大猿がいる村があることを知る。
しかし、そこは暴力で住人、もとい、住猿を支配していた大猿、猿渡モン太(仮名)一家の縄張りだったのだ。
猿渡一家の若い衆、エテ吉(仮名)も見かけは幼いがすることは狡猾で、猿蔵も彼の裏切りに遭いながらも、猿渡一家へ乗り込んでいくことになる。

一方、コロシアムを寝ぐらに、ローマの休日を楽しむ大トカゲのゴジ美(仮名)は、最近ピンクのコーデにハマりつつ、ここんところやたらと暴飲暴食気味。
更年期障害の一つかと思われたゴジ美だったが、それにはある理由があったのだ。

かくして、なんやかんやあって再会する猿蔵とゴジ美。
当然、喧嘩も再発するのだが、ある目的によって互いに協力し合うことになる。
はたして猿蔵とゴジ美の運命や如何に。

まぁ、だいたいこんな話。

物語の中心は、猿蔵が主人公の東映任侠映画みたい流れ(配給は東宝だが)で、人間ドラマのパートは薄い。
それでも前作の失われた種族の末裔の少女の、意外な存在意義であったり、それなりの見せ場もある。

とにかく、物語のバックボーンとか、少女の存在意義等々は、レベッカ・ホール演じるモナークの言語学者が、セリフでもってほとんど説明してくれる安心設計、というか、ちょっと喋り過ぎな感も無きにしもあらず。

まぁ、こういう映画は観客に考えさせる余地など与えず、サクサク進まなきゃいけないものなんだろう。

楽しみにしていた日本人俳優の登場は、とうとう無くなってしまった。
前作での某小栗旬の扱いの酷さを見れば、無くても良かったのかもしれないが、せめて途中で登場する「女王」の役くらいは、日本人で配役して欲しかったなぁ(ほとんどセリフ無いけど)。

一応、ゴジラの名前もタイトルに掲げられているが、比率でいえばコングの方が体感的に登場時間が長かったように思う。
ビンさん

ビンさん