Masato

ゴジラxコング 新たなる帝国のMasatoのレビュー・感想・評価

3.7

モンスターバースによるゴジラとコングのクロスオーバー2作目

70年代音楽に怪獣プロレスとおっさん喜ばせ映画の本作、ゴリゴリの古臭いアメリカンカルチャー臭さを感じさせるブロックバスターに仕上がっていて、どんな突飛な設定も笑い飛ばせるくらいのバカさに溢れていた。

今までのモナーク関連の話は最小限に抑えられ、ゴジラとコングの怪獣タッグマッチを実現させるための土台作りがメインとして語られていく。おそらくモナーク関連はスピンオフドラマで語られていき、映画では最小限にしていくのかもしれない。文字通り「怪獣ドラマ」な言語なしで語られていくコングの物語には斬新な面白さを感じられた。

正直、クライマックスまでの物語は前作ほど面白くない。地底世界がメインで話が進められていくため、地上世界ではない場所で物語が進行していくのが個人的にはあまり好きではなくて退屈だった。ゴジラも基本は寝ては食ってるだけなので主体はあくまでもコングで、ゴジラにもっと出番を与えてほしかった気持ちはある。

でもそれをすっ飛ばすほどのクライマックスの怪獣タッグマッチは最高に面白かった。満点レベル。しっかりと人間や街、建物を巻き込みながら取っ組み合いのバトルを見せていく。怪獣映画の基本を抑えつつ、シームレスなカメラワークで明瞭かつ迫力ある画作りが見事だった。そしてオイシイところを持っていくアイツの存在もムネアツで最高。子ども心をくすぐられる、これこそ怪獣映画の良い所!をちゃんと映像化していた。
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