ぜにげば

ゴジラxコング 新たなる帝国のぜにげばのネタバレレビュー・内容・結末

4.7

このレビューはネタバレを含みます

今年1位かもしれない。死ぬほど面白かった。
隣の人がクスクス笑ってるのが心地良かった。
考察とかない、ただ「面白かった!」って言うためだけのバカ映画。
モンスターバースの作品は1作目のゴジラ以外全部好きだし、今後の作品も多分全部好きだ。

前作の時点でコングとゴジラの吹き出しが見える会話劇がかなりあってそれが楽しかったけど、今回はその比じゃない。
もはや炭治郎へのアンチテーゼ。
時間的な意味でも役割的な意味でも人間が余計な存在になってなくてコングを中心に話が動いていくのが本当に心地よかった。
前作までも大好きだしその時のピークだったけど、今作の人間の邪魔しない感を味わったら前作以前を見返すのは無理かもしれない。それぐらいノンストレスだった。
ただ逆に欠点を言うなら、ゴジラのテーマが流れなかった。というか、流す余地なんてなかった。
ゴジラのテーマが流れる時ってゴジラが勿体ぶって出てくるシーンだろうから、怪獣大暴れ祭りが見たい以上仕方ないかな。
ゴジラのテーマが流れないままモンスターバースが終わるのは流石に嫌だから、1回どこかでゴジラがピンチになって、主人公コングとその仲間たちが頑張って、勿体ぶって復活してテーマが流れて大逆転大団円が望ましい。
なんで「テーマが流れずに終わるのは嫌だから」なんて言ったかというと、多分どんどん人間は次回作以降更に出番が少なくなっていく、そういう路線に強化していくと思ったから。
辿り着く先は、人間ゼロの「そうだそうだと言っていますin Hollywood」だと思う。
それが観たいし、観せてくれそうって期待させてくれる作品だった。

特に笑えたシーンは、やっぱりコングのリアクションとかボディランゲージかな。
最初に笑ったのは敵勢力の崖から落ちそうな猿を助けて、反抗されたら即蹴り落としたところ。まじでめちゃくちゃ面白かった。判断が早い!笑
ゴジラに「待て待て待て!」って言ってたシーンも最高。
確かにSOSサイン受けて、タマミツネ×ナバルデウスみたいなやつわざわざ倒して20倍のエネルギーになって(バカすぎ)備えて…ってタイミングで地上に入ってきたのはコングだけどさ笑
なんならボディランゲージでコングとスカーがレスバしてて表現力に感心するしてしまう。
「なんだその歯、折ったのか?だっせえな しかもなんだその変な歯は?」

「お前も歯なくなっちゃったな」
ピキッ 「んだと?」
なんか映画館によっては字幕表示されてなかったりするらしいけど俺には見えた。

予告編の段階で話題になってた二体が手前に駆けてくるシーンもめっちゃ面白かった。
あのシーンここできた!っていう喜びもあるし、ゴジラさえも動きが人間すぎるのが面白かった。
ただ元々ゴジラって二足歩行で、むしろモンスターバースゴジラが爬虫類すぎるからこれはむしろ正しい。
なのになんでおもろいんだろう…笑

前作の面白ボディランゲージを強化しただけじゃなく、ゴジラが今までで一番可愛かったのもめちゃくちゃ良かったところ。
なんと言ってもコロッセオでしょ!あざとさすらあった。
まず最初にコロッセオで寝てるのが可愛い!猫やん!「ゴジラは液体である」って論文でるぞそのうち!
自分が特に食らったのはその後のコロッセオから出るシーン。足でコロッセオを壊しながら出てて、「人間は殺さないようにするけど建物に関してはそんなに気を使わないんだな」と思ったら、その後律儀に川をテクテク歩いててここで食らった!
「てことは!さっきのコロッセオを足で壊しながら出たのは!壊したかったからじゃなくて!足が短すぎて引っかかったって事じゃん!可愛いいい!!」と心の中で叫んだ。
しかも映画のラストで帰ってくるし!お気に入りじゃん!
ミニコングもちゃんと可愛かった。目で「あんたについて行きます!コングさん!」言うてたわ。

コングの人間味もいい!シャワー浴びたり、歯が痛かったり、腕が痛かったり、人間の出番は少なくなっていくとは言ったけど、コングのマネージャーとして人間が出てくるなら全然あり!
コングwith人間×ゴジラVSつよつよタイタンをもっとみたい!

個人的に見たい次回作はこのノリのまま、「Godzilla×Kong Final King Of Monsters Wars」が見たい。(タイトルまじでこれくらいバカがいい)
合うに決まってる!というかそのつもりでしょ!絶対!
その時のためにゴジラ勢力を強化したり、KOMで死んじゃったモスラを今のうちに復活させたり、色々並行して準備も進めてるんでしょ!
いつ怪獣が現れてもいい設定だし、なんなら途中までファイナルウォーズのノリでバッタバッタ薙ぎ倒して、最後に宇宙怪獣飛来しまくって、急に協力してくれたっていい。
今作のもう1つの欠点としては、久しぶりにゴジラ以上の脅威がいなかったことだから。デストロイアなりビオランテなり、単体でゴジラの驚異になるやつ出て欲しいなぁ。

今作の敵に魅力がなかったわけじゃない。スカーキングの典型的なヒールっぽさもかなり良かった。
まあゴジラが負けかけたってのはほんまか?とは思ったしもっとちゃんとコングより強くても良かった気はするけど、敵と味方両方に人型がいるとアクションが多彩で見てて楽しかった。
最初から最後まで戦い方が変わっていって飽きさせなかったのも今作の最大の魅力の一つ。
猿同士の戦い、コングの頭を使った罠、ゴジラの海中バトル、ピラミッドぶち壊しバトル、騎乗、無重力バトル、最後は地上。
技や武器も多彩。氷と熱とオノとパンチとムチ。
紫ゴジラもちゃんとかっこよかった。
氷山から出るシーンも良かったし、最後の全身と目から湯気みたいなものが出てるのがちゃんとクライマックスに相応しいかっこよさしてた。

モスラの役割も良かった。
仲裁に入る感じ、馬鹿な男子を叱る男勝りの女の子だった。ナミさんがルフィにゲンコツ入れる感じ。
ハリセンだっていいし、ビンタだっていいし、波動攻撃だったっていい。
だからこそもうモスラには死んで欲しくない。てか流石に死なせないよね。
今作のモスラのデザインは不評っぽそうだけど、個人的には嫌いじゃなかった。
蚕が可愛いという気持ちは分かりつつ、キモさも感じる自分が、今作のモスラにはキモさを覚えなかったから。
蛾っぽくないってことなのかもしれないけど、このデザインでいい。

ドラマのモナークを観てないのが少し後悔なのはあるけど、近くのレンタルビデオ店もなくなったし、その為だけにサブスク入るのはしり込みしちゃう。
まあ、いつか何かで見よう笑

最高に笑える究極バカ映画。
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