社会のダストダス

ゴジラxコング 新たなる帝国の社会のダストダスのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

パンフレットがちょい高だけどかなり良かったので、映画が気に入った人は買う価値がある。今回はグッズ売り場のフィギュアを見て黒幕ネタバレとか無かったので安心した、逆に言えばサプライズも無かったわけだけど。

ゴールデンウィークで映画三昧とはならず、楽しみにしていたPS5のフォールアウト4とグラブルリリンクのアプデ、ステラ―ブレイド発売としばらくはゲームで大忙し、Filmarksのチェックも若干サボり気味に…

そんなモチベーションでもゴジラ先生の次回作はしっかりと脳内カレンダーに刻まれていました。上記のゲームと日にちが被ったから飛ばそうかと思いかけていたことは内緒です。公開日に観ていたのにレビューが遅いのはゲームが忙しかったからです!

モンスターバース5作目。メインの敵怪獣2体が久々にオリジナル怪獣になる、個人的にはこれは良かったと思う。人間より怪獣同士の会話シーンのほうが多いかもしれない。
昭和のゴジラなら吹き出しが付くところだけど、大体何を言ってるのかが分かる。ここにラドンも加えてくれたらなぁ、ラドンも「そうだそうだ」と言ってることですし。


主な登場人物

コング… イケゴリ。手話とゴリラ語のバイリンガル。ゴジラから殺害予告を受けているので普段は地上に出られないが、虫歯の治療のためにやってくる

ゴジラ… ヤクザ。正直言って敵怪獣より人類に被害を出しているが、退かぬ媚びぬ省みぬ。でも、コロッセオで眠る姿が猫みたいで可愛い。

スカ―キング… パワハラ野郎。超絶ブラック企業の社長、飲み会に誘われても理由をつけて断りたいタイプ。

シーモ… 乗り物。今回、その可愛らしさに一目惚れ、ハゲ社長に虐げられる姿が何ともお労しい。

スーコ… 浜田。湖のシーンはむかし年末特番でまっちゃんをハメたシーンを思い出した。

モスラ… 女将。“世界が終焉する時、モスラが(うんたらかんたら)”、流石にご都合が過ぎるが。


前作に引き続きコングが主人公視点キャラという感じでセリフ(?)も人間を含めた登場人物の中で一番多い。今回もファン必見のシャワーシーンがある。虫歯になったときは今までで一番死にそうな顔をしていた。

ゴジラは今までのシリーズに比べると出番少なめな気がしたけど、その分戦闘シーン多めで人類にも怪獣にもケンカを売りまくり。投げるし走るし跳ぶしで、これだけ長生きしてデカい図体なら成人病の一つや二つ抱えていそうなのに羨ましい限り。

レジェンダリー版の最初の『Godzilla/ゴジラ』(2014)が公開されてから、国産ゴジラはいくつか出たけど、日米で進行方向の住みわけができてきたように感じる。今の時代に求められるクオリティで怪獣プロレスを作ってくれたことに感謝しかない。このまま変に真面目にならず、地球上のあらゆる場所を平らにする勢いでスケールを広げて欲しい。


人間ドラマがいつも以上に空気なのでスルーしそうだったけど、監督アダム・ウィンガードとダン・スティーヴンスは『ゲスト』以来の再タッグで、結構好きな映画なので嬉しかった。ブライアン・タイリー・ヘンリーは好きだけど、「俺が世界を救った」みたいなことを言ってるのはさすがに盛り過ぎなので大いにツッコみたかった。

過去の東宝怪獣を使わず新しい怪獣を敵にしたのは、キングギドラやメカゴジラを出した後だと難しい判断だったと思うのが、ハリウッドでもアイコニックな怪獣を生み出そうというチャレンジ精神を感じた。これならコング単体の作品になっても対戦相手の心配はなさそう。

何より今回初登場のシーモちゃんの愛らしさに、敵怪獣ながら心を奪われてしまい、ハリウッド産の怪獣もここまで来たかと驚いた次第。シーモちゃんには幸せになって欲しい、ちゃんとコングに毎日散歩に連れてってもらうんだぞ!