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ゴジラxコング 新たなる帝国のsinginggizmoのレビュー・感想・評価

4.5
終始、怪獣達がかわいくて、ほっこりする映画。
コングとゴジラの新しい魅力に溢れている。
コングのかわいさは相変わらずだが、今回はゴジラのかわいさにも気づくことができた。
コロッセオに丸まって寝させるとか、天才的アイデア。

画面占有率の割合としては怪獣8割、人間2割の印象。
コング達は咆哮を上げるだけで、もちろんセリフはないのだが、怪獣達の非言語のコミュニケーション表現、アクションが素晴らしくて、彼らがどんな感情なのか、何を言っているのか伝わってくる。
そして出てくる人間達も、コングの研究主任、陰謀論者、怪獣専門獣医、イーウィス族の子…と怪獣の理解者ばかりで、がっちりサポート役にまわってくれるのが素晴らしい。
コングの治療をしたり、補足説明してくれたり全然邪魔をしない。

冒頭で、コングが「歯がいたーい」と人間に助けを求めにくるが、ただ可愛いだけのつかみか?と思いきや、最後のバトルまで歯をいかしてくる!
また獣医が、嬉々として陽気なBGMを流しながら、負傷したコングを治療するシーンが最高に明るくて楽しい。
負傷して弱っているコングって、本当に痛そうな顔で人間に甘えてくるからかわいい。

敵となるスカーキングはコングと同じ猿系のタイタンで、一見地味だけど姑息な悪役としてよくできているキャラクターだなーと思った。
コングと初対面のシーンで、スカーキングはコングの差し歯を馬鹿にしてわざとらしく高笑い。それを手下達にも強要し、手下達が同調圧力で笑う流れは、いじめっ子や独裁者の特徴をうまく表していて印象深い。
ラストバトルで「歯には歯を」でちゃんとリベンジするコングのお茶目さまで完璧な流れ。

ミニコング的なスーコ、コングと比較するとちびっ子でかわいいなーなんて観てると、人間界に来た時のデカさにびびる。
あ、この子も40mはあったんだね、そうだよね。ほぼ怪獣しか画面にいないので、脳がバグる。

シネマシティの極爆上映の音響が素晴らしく、怪獣の臨場感に圧倒されて、可愛さに癒されて、お茶目さに大爆笑して、大満足な映画体験だった。
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