チッタスープ

ゴジラxコング 新たなる帝国のチッタスープのレビュー・感想・評価

3.5
AKA.『ゴジラ -猿の惑星-』

怪獣映画を観たつもりだったが、反社チンピラにしか見えぬモンスター猿の蛮行と、コング同士のロードムービーがスクリーン上に映し出されていた。その光景はキングコングを主役とした西部劇のよう。
そして映画館を出ると売店には『ゴジラ ギャングスター&ゴライアス』の漫画が並べられていた。


・・・思い返せば、古の東宝ゴジラ映画が恐怖の破壊絵巻から、次第に人間味溢れる無敵のピースフルモンスターストーリーの変遷を辿ったのと同様に、ギャレゴジ以降10年目となる本作「新たなる帝国」で怪獣同士による人間風ドラマが繰り広げられるのは何も不思議な事では無いだろう・・・と帰りの電車で無理やり自分自身を納得させた。

勿論、その怪獣による人間風ドラマには異論や不満が出てくるのは常だろうが、山崎ゴジラも同時期に存在している2024年だからこそ、本作の別方向に振り切った描写はむしろ映えるだろうし、何よりゴジラとコングの併走ダッシュのような光り輝く素敵シーンが何回もあるので、今は有りがたく本作を噛み締めたいです。
チッタスープ

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