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ゴジラxコング 新たなる帝国のkanacoのレビュー・感想・評価

3.8
〈モンスターバース〉シリーズ最新作は因縁の関係であるゴジラとコングがタッグを組んで立ち向かう!怪獣たちがその姿をした“ほぼ人間”として青春ヤンキーみたいな路線を突っ走しる、ケンカ番長たちが元気に愉快に暴れ回るのをメインに振り切った娯楽映画。頭空っぽにしてワイワイ楽しく見るのが吉😆(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

★登場キャラクター、ストーリーなどのネタバレの記述があります。新作につき、未鑑賞の方はご注意ください。

◆あらすじ◆
ゴジラとコングが香港で死闘を繰り広げてから3年—。ゴジラは地上で引き続き怪獣の王者として君臨し他の怪獣たちを制圧。コングは故郷である地下洞窟に戻り未だ出会えぬ自分の仲間たちを探しながら暮らしていた。かつてコングと手話で心を通わせた、髑髏島の先住民イーウィス族の少女ジアは地下空洞から謎の波長を感知する。また地上にいるゴジラの動きにも異変が感じられた。ジアの保護者で人類言語学者のアイリーンは「この波長は地下空洞から地上の怪獣に発信された救援信号なのでは…」という意見を聞いて、ジアや仲間たちを連れて調査のため地下空洞へ向かう。一方、コングはついに同族と思われる子供と出会ったのだが…。

❶〈モンスターバース〉シリーズ最新作はゴジラとコングのタッグもの!

〈モンスターバース〉シリーズ10周年。前作の『ゴジラvsコング』から3年後を描く続編です。前作はゴジラとコングは相容れない〈VS〉でしたが、今回は〈VS〉ではなく〈✖〉というのがポイント。古くから因縁を持ち出会えば戦い続けてきたゴジラとコングがタッグを組んでとある脅威に立ち向かいます。

『ゴジラ×コング 新たなる帝国』の予告を初めて見た時、ゴジラとコングが真っ直ぐに立って一緒にダッシュしている様を見て愉快な気持ちになり机を叩いて笑いました🤣そしてやはり仲良くダッシュしているジャケット絵。これは…つまりおバカ路線な一本槍に路線を変更したということ?何この「Si 俺たちはいつでも2人で1つだった 地元じゃ負け知らず そうだろ?」みたいなテンション。このゴジラとコングはきっと劇中で『青春アミーゴ』を踊るのだろう🤪✨(そんなわけはない)!とか思いつつ劇場へ!

見終わった率直な感想としては…楽しかった~!୧( ˃ヮ˂ )୨

ぼんやりと想像していた通りの作品でした。予告編の〈ゴジラとコングが一緒になって人間みたいに走っている〉という絵から受ける印象のそれ以上でもそれ以下でもない“そのまま”感。ストーリーは前作からガッツリ続いていますが、今まで(少なくとも私は)邪魔だと思っていた人間側のストーリーが大幅にカット。人間サイドの物語は「コングと心を通わせる髑髏島の先住民イーウィス族の生き残り少女ジアちゃんの故郷はどこか…」の一本に絞ってシンプル化。また今作のコングとゴジラは〈象徴〉や〈脅威〉の権化など何かしらの〈意味〉を載せられた怪獣ではなく、怪獣の姿をした“ほぼ人間”として青春ヤンキーモノみたいな路線を突っ走ります。

主人公は明確にコングです。コングは人間の言葉は話せない分、表情が豊かになっており雄弁。〈ケンカ番長物語〉感は前作からすでにありましたが、今回はもう割り切ってそのまま。内容なんてない!「地下帝国ってこんなところだよ~」という探索紹介と終盤でケンカ番長さんたちが元気に愉快に暴れ回るのがメインとなっている、振り切った娯楽映画となっていました。

❷ケンカ番長・キングコング兄やんと愉快な仲間たちの大乱闘

子供に優しくて人情味も溢れた、友情に篤い下町系ケンカ番長・コング兄やん。その兄やんに最初は反発するもどんどん舎弟みたいになっていくミニコング君。縄張りを荒らす怪獣をストイックに蹴散らし続ける、群れない一匹狼のヒール系ケンカ番長ゴジラさん。ゴジラさんの幼馴染でゴジラさんすら唯一頭が上がらないビューティーな女番長、モスラ姐さん。そんな彼らが、どうみても性格悪そうかつ小物臭があって「この人(猿?)ダメそう…😑」な虎の威を借りる狐戦法のケンカ番長スカーキング大先生と闘います。

コング兄やんは人間とズブズブ。ヒロインの不思議系なまじめ女子、ジアちゃんとはすっかり相思相愛。モスラ姐さんは人類に慈愛たっぷり。というかゴジラさんとコング兄やんが各々が好きなように「ヤーッヽ(`∀´#)ノ」って暴れているだけなので、モスラ姐さんの終盤のきめ細かな心遣いに何回私が「ありがとモスラ~」と言ったことか。ゴジラさんですら一定の距離感で人類と共存中。イタリアの世界遺産「コロッセオ」を巣にして丸まってスヤスヤ寝ているゴジラさんはもはや猫ちゃんです。これまでの設定を丸投げして、こんなに地上(一応、ゴジラは自分の縄張りを守っているだけで人類のためではないと思われるが)を頑張って守っているゴジラさん、ギャップ番長!

なお、初見から既にショボそうで仕方がない(失礼)手長猿のスカーキング大先生が恐れられているのは、そのドSな性格と無理やり従えているペットが強いから。そのペットちゃんの凶悪怪獣もウーパールーパーのファンタジー亜種みたいでめっちゃ可愛い~🥰

〈モンスターバース〉シリーズではあるのでお金はかけていると思いますが、B級かな??と言いたくなるほど全編に渡ってツッコミどころだらけ。それも含めて私はずっと心中で「キャッキャ、キャッキャ」していました😆頭空っぽのまま見て、ただただ笑って終われるデトックスさ。大きな画面でわざわざこのおバカ映画を見ている爽快感によってスッキリ!仕事で疲れて何も考えたくない頭に効く~リフレッシュ😆🙌✨ 

❸頭空っぽにしてGWにワイワイ楽しく見るのに良き

上映が終わって会場に明かりがついた時、どこからか女の子の「寝ているゴジラが可愛かった~(おそらくコロッセオで丸まっているゴジラのことと思われる)」と言う声が聞こえてきました。前方でお父さんが息子さんに「どうだった?」って聞いたら小学生低学年くらいの男の子が「最高だった」と返答する声も聞こえてきました。子供たちのこの言葉やテンションは『シン・ゴジラ』や『ゴジラ-1.0』では聞こえてこなかったなぁ~と思いながら劇場を後にしました。

当然ですが『シン・ゴジラ』や『ゴジラ-1.0』などとは作品のタイプが全く違う…とうか真反対に位置する作品となります。どれが優れているとかそういう話ではなく、GWや子供のお祭り期間に何も考えずにただ笑ってワイワイ見るのに丁度良い、『ゴジラ』や『キングコング』というコンテンツが持っているような何かしらの意味や象徴は全てスルーしてでも振り切った、そのカラリとした娯楽映画っていう“様”が私の心にもヒットでした😌💕

🎤🐝「結局ゴジラとコングは『青春アミーゴ』を踊らなかったな…(当たり前だよ)🤔でもきっとこのゴジラとコングはこのあとカラオケ打ち上げに行って『青春アミーゴ』踊ったと思うな(まだ言う)。立ち位置的(?)にゴジラが山下智久でコングが亀梨和也だな。たぶんその後『ファンタスティポ』も踊るな。立ち位置的(?)にゴジラが堂本剛でコングが国分太一だな。そのあとモスラが倖田來未の『Butterfly』と浜崎あゆみの『M』を歌ったと思う。コングはノリノリで縦揺れしながら両手でペンライト振っているけど、ゴジラは片足組んでちょっと太々しい態度。でもよく見たら顔は満更じゃないし、シッポでペンライト振っているよ。

そんな感じのゴジラとコングでした~(違うよ!!!!)」
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