にっちもさっちも

ゴジラxコング 新たなる帝国のにっちもさっちものネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

物凄い振り切ったバカ怪獣映画。コングは人間ばりに表情豊かでゴジラは飛んだり跳ねたりプロレスしまくる。「人間側の被害とか苦悩とか知ったこっちゃない」スタンスだから、巨猿たちの演技で良い感じの雰囲気に仕上げててるのが笑える(人間の仲間が死んだ時に全然悲しまないことに台詞上で言及することで、メタ的にそのスタンスを宣言してる所は謎に律儀で良かった)。

ただ、暴れ回るゴジラを期待して見に行くと、巨猿が暴れ回る時間が大半で肩透かしを食らう。並び立てるには強さに差がありすぎるせいで、均等に出番を配分できないのだろうけど…
あとゴジラが怪獣界の王者にしては風格が足りない。怒れる神と脳筋猿のコンビだと思ってたのに、コングの方が理性的な瞬間が結構あってゴジラが前作よりショボく映った。

ゴジラコング以外の怪獣は3番手以降のポジションとしては程よい立ち回りで適役だった。スカーキングのクソダサ悪役っぷりもハマってた。こんなにルッキズムが問題視されてる時代に、悪役をめちゃくちゃ不細工にする分かりやすさがこの映画のトーンに合ってたと思う。シーモのパワーもコング以上ゴジラ未満で良かった。