ずっと前から観たかった
でも、観るのが怖かった
携帯を媒体にした人間関係の見せ方が秀逸すぎる
離れてしまった僕らを繋ぐのは、ただ手に収まる小さな電子機器と過去の思い出だけだ
いつの日か、中を舞う電波と大きな空に消え行くような記憶だけが僕らの拠り所になってしまうのか
野ざらしの夢を語り合った僕らにはもう出会えない
全てがあの頃のように揃うことなどないのかもしれない。何かが欠け、誰かが欠けている
「気球バー」を出て僕らは独りになった
少し悲しくなりながらも一方で、もし全部のデータを消去して、また皆と“初めまして”を言える日が、そんな日が来たらどんなに幸せだろうか
そんなことを思いながら気球を
映画を観ていた