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アイスクリームフィーバーのEDDIEのレビュー・感想・評価

アイスクリームフィーバー(2023年製作の映画)
3.1
渋谷のアイスクリーム屋を軸に展開する群像劇。
吉岡里帆&モトーラ世理奈、松本まりか&南琴奈それぞれの物語が同時に進行しながら伏線を回収していく。
奇抜な撮影と編集、音楽、良く言えば斬新、悪く言えば居心地悪く感性を試された感覚。

松本まりかと安達祐実の姉妹役がじゃれ合うシーンを見られただけでももとが取れますね。

監督の千原徹也さんは広告、ファッション、TVドラマ、企業ブランディングなどの様々なフィールドで活躍するアートディレクターで、今作は「映画制作をデザインする」と題して、長年の夢だった「映画を作ること」をアートディレクターの視点から構築されたそうです。
サザンオールスターズのアルバムデザインの仕事とかをしていたみたいですね。

そんな心持ちで製作されたからか、アート性は高かったものの、セオリー通りの物語構築ではない分、どうしても取っ付きづらさがありました。
松本まりかパートは結構好きだったんですけどね。

演出面ではなかでも音楽が狙いは何かしらあるんだろうけど、やかましくてストレスになる箇所も多々。謎に手ブレしすぎる撮影など、イマイチ見づらすぎて、監督の作りたいものは作っているが、観客が観たいものを作っているかというとそうは思えませんでした。悪い言い方すれば自己満足みたいな。

とはいえ、あくまで個人的な感じ方の問題で、なぜだか嫌いになれないのも事実。
合う人は合うだろうし、スクリーンに吉岡里帆や松本まりか、ほか多数の美女キャストが登場し続けるので眼福な作品。

あと、本作は卵映画。
アイスを手作りするならば卵は必須。
とにかく混ぜて混ぜて混ぜまくって、過去も鬱憤もぐちゃぐちゃにしてしまえ。
固めてしまえば甘くて冷たい美味しいアイスクリームの出来上がりだ。

〈キャスト〉
常田菜摘(吉岡里帆)
橋本佐保(モトーラ世理奈)
桑島貴子(詩羽)
高嶋愛(安達祐実)
高嶋美和(南琴奈)
古川イズミ(後藤淳平)
中谷清也(はっとり)
薫(コムアイ)
安藤ほのか(新井郁)
双子の赤ちゃんのママ(もも)
マリ(藤原麻里菜)
卓球場の店員(ナツ・サマー)
荒川直子(MEGUMI)
春恵(片桐はいり)
高嶋優(松本まりか)

※2023年新作映画93本目
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